下にその1があります。
9月20日、日曜日。
朝起きていつものように歯を磨こうとした時、鏡を見て気付いた。
ああ、私、怪我したんだっけ。
ガーゼを当てた左側をかばいながら歯ブラシを口に入れるも、縫った傷口が引っ張られて歯ブラシの厚みでさえ口に入れにくい。なんとか磨いたが今度は口がすすげない。すすぐ時に使う口の筋肉が使えないのだ。
朝はジュースを飲んだが、昼はさすがにおなかが空いたので(最後にまともに食べたのは前日の昼食)おじやなら何とか食べられるかな?と卵と味噌のおじやを作ってみたが、口が開けられない上に半分からしか流し込めないので、大きなスプーンでは無理。
家にある一番小さなスプーンを使って右半分でなんとか口に入れてみたが、柔らかいと思っていたおじやでもかなり咀嚼しなくてはいけないことが分かった。
まず食べ物を口に入れるとき、こぼれないように唇をすぼめて中へすする。
あごで咀嚼する。
舌で食べ物を転がしながら味わう。
舌を使って喉に送り込む。
これらが一切できない。
食べるという行為を普段当たり前のようにしてきたが、その行為にはたくさんの筋肉を使っていることに初めて気付かされた。
ちまちまと食べている(正しくは流し込む)と傷口が開くような気がしたので、大さじにして3杯ぐらい食べて止めた。それに、途中で食べるのが面倒になってくる。
消毒の必要があったので午後は病院に向かう。
順番を待つ間、インフルエンザと見られる少女が救急車で運ばれて来た。ここに来る間だけ口元を隠すためにつけてきたマスクを、再度つけた。
おばあさんが家族に付き添われてストレッチャーで運ばれて来た。
この場所にいるだけで悲しくなってきて涙が出た。
かなり待たされた末にやっと診察してもらい、昨日とは違うドライな女医さんに自分で消毒する方法を教えてもらい、地下の売店で抗菌の絆創膏を買って帰宅。
途中ドラッグストアで傷口を冷やすためのアイシングバッグやアイスノン、抗生物質による軟便を予想してビオフェルミン(歯の治療で経験済み)、ビタミンサプリ、ジュース、スープなどを購入。
夜は母が買ってきてくれたほうれんそうのポタージュをいただく。
病気の父にスープを飲ませるために買ったカップがまさか役に立つなんてね。ああ、甥っ子が使っていたストロー付きのマグ、捨てなきゃ良かったな。
スプーンが面倒なのでストローでスープをすう。まるでシェイクみたいだ。
スプーンの下にスープが垂れても、とっさに舌や唇で舐めたりできない。だからこぼすのだ。仕方ないのだ。
ものが飲み込めないお年寄りは毎日こういう食事をしてるんだよなあ。大変だなあ。
今日の経験を活かして明日は食べられるものを探してこよう。
本当に疲れているみたいで、何もしてないのに11時にはもう眠くなる。ウトウトとテレビを見ながら就寝。
2 件のコメント:
大変でしたね。
よりによって食欲の秋にとは・・・。
一日も早い快復を祈っています。
お気遣いありがとうございます。
せっかくの連休前にこんなことになってしまいましたが、多分「休め」というメッセージなんだと思ってます。ちょっと荒っぽいメッセージでしたけどね(笑)。
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