2007/12/19

星の王子さま

サン・テグジュペリの童話『星の王子さま』。私のバイブルです。ふとした時に読み返したくなり、そして読むごとに新たな気付きがあります。
最初に読んだ時は王子さまと飛行士の友情に感動して泣きました。
その後、わがままばかり言って本当は寂しがり屋で不器用なバラと、そんなバラに嫌気が差して星に残してきたあとで大切な存在だったと気付く王子さまに泣きました。

そして今は、王子さまとキツネのくだりにハッとすることがありました。
たまたま出会ったキツネに王子さまは仲良くしようとするのですが、すぐに仲良くなりたがる王子さまに対してキツネは辛抱強く時間をかけろと言うのです。
「あんたは、なにもいわない。それも、ことばっていうやつが、勘ちがいのもとだからだよ。一日一日とたってゆくうちにゃ、あんたは、だんだんと近いところへきて、すわれるようになるんだ…」

ああ、なんだか見逃していた。というか前回読んだときはこのことで悩んでなかったからなんだ。そしてまた忘れかけていた。「大切なものは目に見えない」ということを。
子供には童話だけど、大人には哲学書なのです。

でも一番身につまされるのは呑み助が住んでいる星でのやりとりです。
「何をしてるの?」「酒をのんでるよ」「なぜのむの?」「忘れたいからさ」「忘れるってなにを?」「はずかしいことをさ」「はずかしいってなにが?」「酒を飲むことがさ」
・・・。ぐぅの音も出ません。

なぜか英語版、仏語版、ポルトガル語版も持っていますが、もちろん読めません(笑)。ポル語版のタイトルは『Principezinho』プリンシペヂーニョ(=ちっちゃなプリンス)といいます。すんごくカワイイ響きです、ひらがなで書いちゃいたいです、ぷりんしぺぢーにょ。
星の王子さま―オリジナル版星の王子さま―オリジナル版
サン=テグジュペリ Antoine de Saint‐Exup´ery 内藤 濯


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Le Petit Prince ラ・ローズ
星の王子さまのバラをイメージしたオードトワレもお気に入り。いい年こいて…と思われるかもしれないけど、年々派手な香りが苦手になっているので、こういうほんのりした優しい香りが落ち着きます。ちなみに夏はシトラス系のを使ってます。

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