鑑賞したのは高倉健さん主演の「あなたへ」。
まずは81歳とは思えない健さんの若々しさに驚き(定年退職前の設定だから20歳は若い役をやっていることになる)、相変わらずのストイックな芝居に引き込まれる。そして負けず劣らず田中裕子さんも全然トシ取らないよなあなんて感心する。
妻との思い出を巡る旅の中、富山から長崎へと向かう日本各地の風景も素晴らしかった。
富山には降り立ったことがないので知らなかったのだが、アルプスがあんなに近くに見えているとは!海の向こうにそびえ立つ雪山、というシチュエーションがすごくて、絶対この風景を観に行きたい!と思った。
もうひとつ、見たことのない風景が。霧けむる山の中にうっすらと建つ古城、まるでマチュピチュみたい!ここはどこ!?と思ったら、兵庫朝来市の竹田城というところだった。
朝来は以前車で通ったことがあり、山々の深い緑が印象的だったので、城好きとしてはここにも行かなくちゃ!と行きたい場所がまたひとつ増えた。
おもな出演者と大まかなあらすじしか知らなかったが、亡くなった妻の生まれた町へ散骨に行くことが重要なテーマだった。
海に散骨するシーンでは、まだ記憶に新しい、この手でつかんだ家族の骨のことを思い出し、映画とは別のところで泣いた。
おそらく隣で見ている母も同じ想いだったろう。
青い青い海の底に沈んでゆく骨の白さが美しかった。
映画館を出てから2人ともしばらく無言だった。
そんな無言タイムもつかの間(笑)、お昼は大泉で映画を観たあとの定番コース、帯広ロッキーでラーメン。
私は味噌、母は正油。やっぱり美味しい、北海道人好みのラーメン♪
ラーメンのあとは甘味処「華樓」で宇治金時ミルクを。ここの宇治金時は、金時=あずきじゃなくてホントの金時豆を使ってるので、豆好きにはたまらないのだ(あずきもあり)。
私は飲み食いや旅行でストレス発散しているけれど、母は外食も旅行もしない。
11月の法事で青森に行くため「青森でどこか行きたいところある?」と聞いたら
「飽きるほど青森にいたので
行きたいところは特にない」
と言われて脱力(笑)。
私は行きたいところだらけなのに!もうちょっと娘の希望も汲んでくれよ!と思いながら、はやりうちの母は“今” しか見ていない人なのだと悟る(ちなみに“今”しか見ていないので未来も全く見ていない)。
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