高橋幸宏さんとアートディレクターの信藤三雄さんがキュレーターとなって実現した“大人の夏フェス”『World Happiness』に出かけてきた。
トリがHASYMOだし、マニアが席取り合戦でごった返すのかと思いきや、開場時間を過ぎた到着だったけど、まだかなり余裕があり、A2ブロックだった私たちは驚くほど前のスペースをキープ。出る方も大人なら見る方も大人だ。信藤さんデザインによるシロクマ柄のレジャーシートを敷いて、持参したおにぎりをつまみながらまったり鑑賞。
日焼け止め&帽子でUV対策したけれど、適度な曇り空のおかげで絶好の夏フェス日和となった。
1. anonymass
HASYMOのバックやPUPAのメンバーとしても活躍しているユーフォニウム奏者・権藤知彦くんのバンド。開演時間の14時より早めに始まったので、すっかりオープニングアクト状態(笑)。メインステージの横にサブステージがあり、セットチェンジの間に交互に演奏されるという効率の良い流れになっていた。でも、間を開けずずっと演奏されているので、もうちょっとお休みタイムがあっても良かったかな。どれも見ておきたかったので、おトイレタイムを逃しちゃい気味だったんだもん(笑)。
2.東京スカパラダイスオーケストラ
久しぶりに見たけど、やっぱカッコイイっすね。特に谷中さん!長髪の頃の方がスキだったけど、坊主姿もステキ…。今やオリジナルメンバーは誰なのかも分からないけど、おそらく40近いのにスカで暴れられるなんてすごいなーと妙な所で感心。
3.LASTORDERZ
今回ウチらに一番ウケたのが、実はこのラストオーダーズ。『空耳アワー』でお馴染みのイラストレーター・安齋肇さんのバンドで、なんとパンク!シド・ヴィシャスのTシャツを着てる人を久しぶりに見たよ…。
しかも歌詞がくっだらねえ!!「未来はフューチャーだらけ」って、そりゃそうだろう(笑)。ポジティヴな歌かと思いきや、途中「デストロイ!!」と叫んでたりして、どっちやねん。目のまわりを黒くメイクした安斎さん、最後は汗で目に入って痛そうだった(苦笑)。
4.鈴木慶一 Captain HATE and The Seasick Sailors feat. 曽我部恵一
すっかり白髪になったケーイチさん、ロンズデールのボーダーシャツとマリンハット、ショートパンツがキュート。キャプテンHATEというよりもキャプテ ン・サンタみたいなお姿だけど、見た目のキュートさとは裏腹に爆音バリバリのロックで、このフェスで一番音がデカかったかも。
あまりの音のデカさにフードコートに避難してしまった。ギターが2本以上のバンドはちょっとキツイことを自覚(笑)。
5.口ロロ
“くちろろ”と読むらしいです。会社の同僚は「何これ?文字化け?」と言ってました。やだな、そのバンド名(笑)。去年の細野さんのトリビュートライヴにも出てたらしいけど、あんまり記憶がないなあ。
6.PUPA
そして待ってました、ピューパ!リキッドルームの時は人の頭でほとんど見えなかったけど、知世ちゃんのキュートな姿が肉眼で確認できた!アルバム発売後で曲を聞き込んでいたおかげで前回より楽しめたし、やっぱり演奏してる姿が見えるってことこそがライヴだなと思った。
アルバムで一番好きな、高田蓮くんの曲「Glass」が聞けて良かった〜!この曲の漣くんのヴォーカル、ほんとセクシーでカッコイイのだ。
で、前回不明だった「歌ってない時の知世ちゃんは何をやってるのか?」という疑問だけど…やっぱり不明だった(笑)。手元で何かいじってたけど、少なくともシンセじゃなかったような。ノイズ係?エレクトリック・バグパイプ、ちょっと欲しい。
7.naomi & goro
ボッサのデュオ。オリジナルとカヴァーが半々ぐらいで、心地よくて眠くなっちゃった…。
8.BONNIE PINK
前の流れで、横になって本格的に寝てしまった。爆音ってなぜにこう眠れるのだろう。
9.リリー・フランキー
自身がやっているパンクバンドでは「世を儚むような歌が多いからこのフェスの趣旨には不向きだと思ったけど、ほかに曲もないので」ということで「鬱病の人の支えになる曲」とかそんな感じの曲をアコースティックのデュオで演奏。最後は「夏休みの営業を縫って駆け付けた」おでんくんも参加し、作ったはいいけどお蔵入りになった「おでんくんのテーマソング」でシメ。
ユルさ全快のサブステージの中で、一番ユルかったのはこのリリーさんだったかも。スキだわ〜。
10.GANGA ZUMBA
高野寛くんが参加している、日本とブラジルのアーティストの複合ユニット。前から興味はあったけどなかなかお目にかかることができなかったので、こういう機会を与えてくれるフェスっていいなと改めて思った。
お目当てのスーパー・パンデイロ奏者、マルコス・スザーノがいなかったのが残念だったけど、盛り上げ役としては最適のバンドだった。宮沢くんは「高野寛祭り」と言ってたとおり、PUPA、GANGA ZUMBA、そしてトリのHASYMOと大活躍。
11.NRT 320 guest. 野宮真貴
キュレーターの信藤三雄さんのユニット。打ち込みの曲に合わせてモード雑誌の撮影のようなシチュエーションで野宮さんが歌い、信藤さんが撮影したスチールがメインステージのモニターに映し出されるといった、音楽と言うよりもインスタレーションみたいな演出がさすがアートディレクター。
関係ないけど、のみや=飲み屋と最初に変換してしまうウチのパソコンがイヤ(笑)。
12.シーナ&ロケッツ
日本一革の衣装が似合う夫婦登場!実は私、北海道にいた高校時代にバンドでシナロケのコピーをしたり、東京に出て来た時に最初に見たライヴがロケッツだったり(シーナはたしか産休中だった)と思い出深いバンドなのだ。
結成30周年の年期はさすがの貫禄。鮎川さんも相変わらずカッコイイし、何よりもシーナのキュッと締まった腹筋やおしりの小ささに驚嘆!
13.東京ブラボー
その昔「宝島」がA5サイズだった頃、サブカルチャーのファッションリーダー的な存在として誌面を飾っていた東京ブラボーは、今回のイベントで一番レアな出演者だったかも。私も全く聴いたことがなかったけど、想像通りのキッチュな音楽だった。YMOのサポート歴も長いと言ってたけど、そんな伝説を知らない人ばかりになってしまった今、トリの前のステージはちょっと難しかったかな?といった印象。
ベースで参加した岡野ハジメ氏がショコラータ〜PINKの人だ!と思い出した自分のサブカル度ってすごいと思った(笑)。
14.HASYMO
そしてついに今日のメイン、ハシモこと元YMO登場!!セットチェンジを見ていて、ドラムの前に機材が無いことに「まさかユキ様、ドラム叩きっぱなし?」と思っていたら、そのまさかがビンゴ!最初から最後までドラム一本で勝負してました。おまけにホソノさんも終始エレキベース!嗚呼、ヒトが演奏するテクノってやっぱりいいな〜と思ったのだった。
1曲目が「チベタン・ダンス」というのが意外で良かったけど、なぜこの曲を演奏したのか考えさせてくれる、YMOらしい抗議方法にグッときた。
日本語の曲や往年のナンバーがなかったせいか“大人っぽい”印象。「RIOT IN LAGOS」のユキ様のストイックなドラムもめっちゃカッコヨカッタ!ドラマーとして開眼したのかな??やればできる子だったのね!
ラストは、教授のヘタうまドラムじゃなく、ユキ様の“うまうまドラム”での「QUE」!なんかね、今日はいろんな“QUE”をもらった気がするよ。
全体的に、ゆったりゆる〜い感じなのが良かったな。観る方も大人になったってことなんだろうね。近くの席でも子連れの夫婦が多く、赤ちゃんを肩車しながら楽しんでる姿は微笑ましかった。こういうの、フジロックじゃ無理な気がする。
帰りも混雑を避けるためにブロックごとに退場させて混乱しなかったのが「さすが日本!」と思った。時間はかかったけどストレスなく駅まで辿り着くことができた。
フェス飯もすべて燃やせる素材を使ってたのも好印象。
唯一残念だったのは、せっかくゴミの分別を呼びかけて入り口でリリーさんデザインのゴミ袋を配ってたのに、帰りのゴミ捨て場が無法地帯になってたこと。配られたゴミ袋自体も大きかったし、エコを呼びかけるにはちょっと中途半端だった感が拭えず残念。来年に期待したい。
ミドルエイジにもやさしいこういうフェス、大歓迎!
帰り道で「YMOも仲直りしたんだからさ〜、来年はJAPAN再結成とかどう?」「東京ブラボーが出るならプラスチックスも出てほしいよね」「何ならハジメちゃんのソロでもいいよね!」などと勝手なブッキングに想いを馳せる私たち。
ユキヒロさん、ぜひ毎年開催して下さい♪
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