2014/08/18

新生KIRINJIの新譜『11』は大傑作! 後半

よろしければ前半からお読みください。

6. シーサイド・シークェンス~人喰いマーメイドとの死闘篇
「雲呑ガール」を上回る、なんじゃこのタイトルは!?
もともと「シーサイド・シークェンス」という曲があり
プレスリー風のヴォーカルになんともいえぬ違和感を感じたのだが
その後「都市鉱山」などの“違和感系”のヴォーカルに慣れさせられたため、こういうヘンな曲が受け入れられるようになった。
ただのプレスリーじゃなくて
「西田敏行がマネしてるプレスリー」だそう〜です〜。

7. 狐の嫁入り
インスト曲。気持ち良くて通勤列車で聴いてると必ずウトウトしてしまう。

8. 虹を創ろう
珍しくストレートなポップソング。
NHKの「ソングライターズ」に出た時にも
「受け手が理解できないような歌詞は書かないようになった」
みたいなことを言っていたけど
こういう素直な言葉の歌があるから
奇抜な歌とのバランスが取れているのかも。

9. ジャメヴ デジャヴ
シリアスな曲。
このアルバムで感じたのが
高樹のヴォーカルが格段に上手くなっていること!
もともとヴォーカリストではないので“味”重視だったけど
味というくくりがなくても魅力のあるヴォーカルに仕上がっている。
これはライヴが楽しみだ!

10. クリスマスソングを何か
弓木ちゃんとコトリンゴさんのヴォーカルが楽しめるキュートな曲。
弓木ちゃんの透き通るような声と
コトリンゴさんのウィスパーヴォイスの調和がミラクル。
「主は来ませり」ぐらいでしか聞いたことがない
“ませり”で韻を踏んでるところがナイス。

11. 心晴れ晴れ
ああ、まさにこのタイトルの通り
心が晴れ晴れとするような、自由を謳歌する曲。
メロディもアレンジも何の奇もてらわない、ポップスの王道。
最近「自由に生きること」について考えていた私にとって
この「心晴れ晴れ」と「進水式」は
2014年のテーマソングになりそうだ。


ヤスくん脱退が決まった後のアルバム2枚については
どうにもこうにも楽しい気分で聴ける状態ではなかった。
おそらく「辞めると決まっている人のヴォーカル」が
心に入って来なかったのだと思う。

キリンジという名前を継承しようと決めた以上
相当な覚悟と意地があったと思う。
その思いが見事にアルバムに表現されている。
いろんな産地のいろんな素材を使った
極上のフルコース・ディナーをいただいているような、
そしてそれを毎日食べたいと思わせてくれるような…。
どの曲も繰り返し聞きたくなるから
私の頭の中には常に違う曲がぐるぐる回っている。
キリンジのファンになって以来、
こんなことは初めてかもしれない。

とにかくもう一回声を大にして言いたい。
これは大傑作だ!!

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