2010/11/29

キリンジライヴ@大分&鹿児島を振り返って

武道館で最初に観て以来毎回観ているキリンジのライヴだが、今回のツアーは東京のチケットは取らずに九州でのライヴをマックスに楽しむことにしていた。
大分は11月21日、ウォーターフロントに移転して新しく出来たばかりのT.O.P.S Bitts HALLにて。湯布院観光から焦って到着したのだけど、専用の駐車場が会場からやや遠くてさらに焦る。港の風景がロマンチックだった。
兄はピンクとグリーンのマドラスチェックのシャツ、弟は黄色のTシャツに小花柄のシャツといういでたち。
1曲目、いきなり「台風一過」ときましたか!新譜から次々と演奏され、相変わらずMCは少なめ。朝5時半起きだった私は「嫉妬」あたりで立ちながら眠りそうになったけど、そのあとに「都市鉱山」が始まったものだからすっかり目が覚めた!
前日には海を隔てた四国・松山でのライヴを行った彼らだが、松山から大分へ移動するはずの直通フェリーがなくなってしまい、遠回りしてやっとの思いでたどり着いた様子。途中のバスがかなり激しかったそうで「船より酔った」と話していた(笑)。
松山のライヴ終演後にそのまま大分に移動だったらしく、仕事とはいえ大変だなあ。ミュージシャンも楽じゃない。
アルバムからは全曲を演奏、あの「セレーネのセレナーデ」の間奏のスティールパンはヤスくんが演奏。ふわふわした音が気持ちよい。
今回一番目を引いたのはなんといってもスティールギターの田村玄一さん。兄サイドにいた私からは反対側だったのであんまり見えなかったが、楽器を演奏しながらヘッドマイクをつけて縦横無尽に歌う姿や、ウクレレを楽しそうに弾いている姿が印象的だった。派手さに欠ける(失礼!)キリンジのライヴでは彼のような華のあるプレイヤーがいてくれるととても楽しい。
アンコールに「Drifter」「愛のコーダ」「さよならデイジーチェイン」をやってくれた。
2時間ぐらいと見込んでいたら2時間半もやってくれたので、予定していた別府の“地獄蒸し”ディナーが食べられなかった(笑)。

1日置いて11月23日の鹿児島ライヴは繁華街の天文館にあるCAPARVO HALLにて。ファッションビルの最上階にあり、エレベーターで向かおうとすると「階段で上がってください」との張り紙が。8階まで階段!?とひるんでいたら、地元の人たちがエレベーターで6階まで行ってからのぼるようなことを言ってたのでそれに便乗する。ちょっとひどくない?あの張り紙。
兄樹は紺のギンガムチェックのシャツ(昨日買ったばかりですと言わんばかりの折り目がついてましたが…スタッフさん、衣装にアイロンかけてあげて!)、ヤスくんもチェックのシャツ。地味(笑)。
曲はほぼ一緒で、アンコールの曲が「悪玉」「エイリアンズ」「もしもの時は」に変わった。ラストにストーカーの曲で盛り上がるなんてキリンジ以外に考えられない。
エイリアンズでミスがあったのだが、ヤスくんが昼に平らげた巨大な白熊のせいで調子が悪かったのだろうと思うことにする(笑)。
そして私はまたも「嫉妬」で気が遠くなった。なんだろうあの曲の睡眠効果は??(決して嫌いな曲ではないのだが…)
終演後会場から出て向かいのスーパーで買い物をしていると、ツレが会場前にマイクロバスを発見。まさかこんなに堂々と停めないよね?と思ったけれど、どうやらメンバー様ご一行が乗っていった様子。出待ちするような歳でもない私たちはご一行の登場を待たずに天文館のネオン街へと消えていったのだが、ご一行はその日のうちに次のライヴがある長崎に移動したらしく、仕事とはいえミュージシャンというのは大変だなあと2回目の感嘆符を放つ。

なんだか慣れてしまったのか以前のように目がハートマークとかメガネが光り合ったとかそういう感じではなく、淡々と経緯を見守る感じだったが、やはり東京以外で観るライヴは楽しい。東京だとよっぽど早く行かないとステージの近くでは観られないし、人が多すぎて十分楽しめない。しかし今回は「よく見えるメガネを作ってホントに良かった!」と思ったほど表情がよく見えて、今まで以上に楽しめた。
ちょっと微笑みながら歌うヤスくんの頬の紅潮具合とか、目を閉じてコーラスをしたり口笛を吹く兄樹とか、ギターを弾く二人の指運びの美しさとか、派手なステージングがない分そういうところを楽しめるのがまたキリンジファンの幸せなのかもしれないとうっすら思ったり。

個人的な感想だけど、アルバムが出て1ヶ月後ぐらいに観られるのがベストだったなあ。リリースされてから2ヶ月以上あったのでかなり聴き込んでしまい新鮮みが薄れてしまった。「都市鉱山」なんて生で聴く日のことを考えたらニヤニヤしっぱなしだったのに、普通に既存の曲として聴いちゃってる自分にがっかりした。勝手なものだ。
それに、アルバム全曲演奏は果たして必要なのか。大分も鹿児島も4年ぶりだというし、ってことは『DODECAGON』のあとの『7』は生で聴いていないことになる。旧譜からの演奏もわりと渋めな曲が多かったし、もうちょっとサービスしても良かったんじゃ?と思ってしまった。
あと、やっぱりMCが少なすぎるな〜。2時間半のうちMCはほんのちょっとだけなので、結構疲れちゃいます。つまんなくてもいい。ファンはキリンジのゆるい会話を楽しみにしてるんです。

今回九州ツアーのオファーをくれた福岡の友人は、地元福岡のライヴも行くとのこと。私も東京から近い宇都宮ならどうだろう?と思って調べたら見事にSOLD OUT。だよねー。残念な気持ちとともに、なんだかホッとした。
次に観られるのはいつか分からないけれど、きっとまた。

0 件のコメント:

rakuten