2009/04/26

UNICORNの新譜が素晴らしい件

UNICORNの再結成アルバム『CHAMBRE』を毎日聴いている。
特に、最初の3曲と最後の4曲が大好き。
こんなにロックが素晴らしいと思ったのは久しぶりのことだ。
バンドがやりたくなった。もちろんギターで(笑)。

民生くんの曲が良いことはもちろんなのだが、今回は阿部Bの曲にヤラレっぱなし。実は最初民生くんの曲だと思っていたのが実は阿部Bだったりして、そういえば昔も「ボーカルスタイルが似てるな〜」と思ったことがある。
ユニコーン=民生くんのイメージがあった私は、再結成後のテレビ初登場で歌い出したのが阿部Bだったものだから「お前が歌うのかよ!」とツッコんでしまったのだが、実は阿部Bこそがユニコーンの要だったのだ…と気付く2009年。CM曲になった「WAO!」も「HELLO」も阿部Bの曲。

なんというか、40代ならではの余裕というか、一度吹っ切れて肩の力が抜けた気楽さや、その中から新しく生まれて来るポジティヴな姿勢が伝わってきて、同世代としてこれ以上ないぐらいに共感できる。
歌詞の方も昔みたいな「黒船の異人と恋に落ちる」とか「PTAと学校に挟まれる新人教師の苦悩」とかヘンなシチュエーションの歌詞(それはそれで好きなのだけど)でネタに走るのではなく、きちんと「ロックバンドっぽい」歌詞になっているのも好感が持てる。
ホントに、歌詞が良いバンドだなあと改めて思った。毎日どれだけ励まされて通勤していることか!

そして、トシをとった分単純に演奏が巧くなっているのがスゴイ(笑)。昔は失礼ながらサウンドにじっくり耳を傾けたことがなかったのだが、今は楽器の音がガンガン耳に入って来るし、音に厚みが出ているのが分かる。あまり凝り過ぎずにストレートで分かりやすいところはoasisにも通じるものがある。
私もトシをとった分単純に音楽の聴き方が変わったのかもしれない。

同世代として共感できた歌詞は、テッシーの「オッサンマーチ」
“偉くもないし賢くもないが 修羅場ならばくぐりまくり”
そう、くぐりまくった者にはもう何も怖いものはない。
(関係ないけどこないだ同世代のタレントが「お化けなんて全然怖くないですね、現実でもっと怖いものをいっぱい見て来てるんで」と話していて、めちゃくちゃ共感した)

それから民生くん作曲・川西くん作詞の「パープルピープル」のラスト
“黄色いハーレー買い戻し…”
ぐわー!「買い戻し」ってのがもうカッコイイ!! バブル世代ならではの発想かも(笑)。
ラストで歌われている“将来の夢”がどれもこれもイイ。

そしてラストの阿部Bの「HELLO」。
タイムマシンに乗って君に会いに行くのだが、その君というのが
「まだ君が元気だったあの頃に言いたくて」
「流れゆく光たち 消えてゆく命たち」・・・。
20代の後半ですでに「いつの間にか僕らも若いつもりが年をとった 暗い話にばかりやたら詳しくなったもんだ」と歌っていた彼らに、デビュー作に『晩年』とつけた太宰治にも並ぶカッコヨサを感じたものだが、あの頃からさらに年をとった今、暗い話どころかさらに切ない現実に直面することが多くなった。こういう歌詞は20代の頃には書けないし、もし聞いてもピンと来なかっただろう。
曲が終わって、もう1度リピートした時、最初の歌詞「到着5分2秒前 針は君を指してる」を聞いて泣けてしまった。5分2秒とはこの曲の収録時間。この曲が終わった時、タイムマシーンが「まだ君が元気だったあの頃」に到着できたんだなあ…と思うと、何だか嬉しくて涙がポロポロ出てしまった。

ユニコーンのコンサートのこの曲で泣いている人がいたら、それは私です(笑)。

正直、再結成アルバムなんてどうせやっつけ程度にしか期待してなかったのだが、こんなにいい楽曲を作れるバンドならずっと続けてほしい。いや、国の遺産として続けるべきだ。40代もまだまだ熱いことを見せつけてほしい!!

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曲名リスト
1. ひまわり
2. スカイハイ
3. WAO!
4. ボルボレロ
5. ザギンデビュー
6. キミトデカケタ
7. オッサンマーチ
8. AUTUMN LEAVES
9. 水の戯れ ~ランチャのテーマ~
10. BLACKTIGER
11. 最後の日
12. R&R IS NO DEAD
13. サラウンド
14. パープルピープル
15. HELLO

1. MOVIE11「バンドやろうぜ!~アルバム“シャンブル”ができるまでPartII」
2. WAO! (Music Clip)

4 件のコメント:

heke さんのコメント...

「chambre」大好きです。
聴く前は、昔のアルバムを越すほど好きにはならないだろうと高をくくっていましたが、
今ではいちばんリピートして聴いてます。
私も前半3曲、後半4曲が大好きです!
とくに『サラウンド』が好きです。

そういえば「chambre」には、「車も電話もないけれど」みたいな変わったシチュエーションの曲ってなかったですね。
あれはあれで大好きなので、今度機会があればまた作ってほしいです。
「ターボ意味無し」「スライムプリーズ」みたいなのも聴きたい(笑)


昔のユニコーンの歌は、若いときは意味も分からず歌っていましたが、
今になって胸に迫るものがあります。
「すばらしい日々」、実に泣けます。
「服部」、そうだよなと思います(笑)
「ヒゲとボイン」も「大迷惑」も、バカバカしいくらいノリノリなのに、よく聴きゃ深ぁぁい歌詞ですよねー…

あー、ますますユニコーンが大好きです。
そしてこんなに語ってしまってごめんなさい。失礼しました!

さらたび。ぷるみえ さんのコメント...

『サラウンド』いいですよね〜!
見えない未来への不安や期待みたいなのが伝わって来て、グッときます。
堺雅人さん主演の映画『南極料理人』の主題歌になったそうで、"遊び心を忘れないオヤジたち""団結と再会"という映画のテーマとピッタリだったからだとか。目の付けどころがすばらしい!阿部Bが映画音楽を担当とのことで、こちらも楽しみです。

私は「ヒゲとボイン」がカラオケ18番ですが、最近めっきり「いかんともしがたい男」「開店休業」がスキです。ダメ男に弱いのかも(笑)。

heke さんのコメント...

うわおー!!!
すごい情報ありがとうございます!!
堺雅人大好きなんです!
原作『面白南極料理人』もとっても好きです。
好きなものが3つも4つも揃って大フィーバー、チューリップ開きっぱなし状態とはこのことかと。
公開が楽しみです~。

『開店休業』いいですねー。通称「ヒモの歌」と呼ばれてるとか…(笑)

さらたび。ぷるみえ さんのコメント...

原作も面白そうですね。
出演者もキャラが濃い人ばかりで楽しみです。

ところで私、ぜんっぜん知らなかったのですが、阿部Bって氣志團のプロデューサーだったんですね!(汗)
氣志團を初めて見たときに感じた「!」の理由がよ〜〜く分かりました。

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