2008/02/12

ルノワール+ルノワール

昨日テレビで『ルノワール+ルノワール展』の特別番組をやっていました。
画家である父・ピエール=オーギュスト・ルノワールと、映画監督である息子・ジャン・ルノワール、そして2人が愛した1人の女性をめぐるストーリーを現地パリからリポートするというものでした。
印象派の絵画はクロード・モネが大好きで、モネの庭があるジヴェルニーにも行ったことがあるのですが、ルノワールってあまりにスィートすぎてそんなに興味がありませんでした。しかし、この番組で彼のバイオグラフィを知り、その破天荒(良く言えば恋多き男、悪く言えば女好き)な人生からこのスィートな作品が生まれたんだと思うと、面白いなと思いました。

カトリーヌ・エスラン、愛称はデデ。父・ピエール=オーギュスト・ルノワールの晩年のモデルで、若い彼女のはじけるような美しさを絵に残したいと思ったルノワールは、病気で絵筆も持てないほどよぼよぼだったのに、自らを奮い立たせて彼女をモデルにした絵を描き上げたのだそうです。

その同じ女性を、今度は息子のジャン・ルノワールが見初めて結婚。自分の映画の主演として女優デビューさせるも、あまりに大根なので評判は良くなかったそうです。高名な画家のモデルを努め、その息子と結婚し女優となったデデはすっかり勘違いしてしまい、天狗になって贅沢な振る舞いをしたそうです。ジャンと結婚したのも彼を愛しているのではなく、セレブな家柄だったから。そうとは知らず父の遺した絵画を売って資金繰りをしては売れない映画を作るおぼっちゃまのジャン。恋は盲目とはこのことですな。
時代はトーキー映画になり、まわりの忠告もあってデデを使うことはやめたのですが、これが功を奏したのか、のちのヌーヴェルバーグにも影響するような斬新な作風で人気を得たのだそうです。

しかし男って分かりやすいというか何と言うか…。でもこういう魔性の女がいるからこそ男性は躍起になって恋ができ、仕事の原動力になるんでしょうね。女がベロ出してるのも知らずにね(笑)。
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kokokoko
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